観に行った展示たち、1

行ったところが例年より多い+書き留める行為をまったくしていなかった。
写真貼りたいけど、多くて全てをアップロードするのは困難…。
では参ります。

 

  1. 世界のマダムのおしゃれスナップ展  Advanced Style 2
    西武渋谷店A館、3/20
    これは前回の池袋verと感想同じ。

  2. THE SAPEUR - コンゴで出会った世界一おしゃれなジェントルマン
    場所同上、4/9

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    サプール、かっこいいことはわかったんだけれども、コンゴ地域でどうやって高級なブランド品を仕入れているのか、サプールという集団は地域ではどのような位置付けなのか、街を練り歩きすることに何の目的を見出しているのか、などの説明がなされないままだった(とは同行した友人の感想だが)ので、なんかモヤモヤしたものが残った。
    マダムとこの展示会は、写真家の言葉ははじめの挨拶しかない。あとは被写体の印象的な言葉が解説として挙げられているのみ。
    ちなみに上の写真の言葉は、「服が汚れないように細心の注意をはらう」みたいな感じだった。これはなにか政治的なメッセージが込められているんじゃないかと思わされる撮り方なんではないかと思うのは、不要な解釈なんだろうか?

  3. 歌川国貞 - 和の暮らし、和の着こなし。 太田記念美術館、4/24

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    このポスター、今までの太田記念美術館の展示ポスターの中でトップレベルに好き。婦人画報みたい。

  4. あそぶ浮世絵ねこづくし そごう美術館、5/8
    そごう美術館めっちゃ広いし、ねこはかわいい。

  5. PARIS オートクチュール - 世界に一つだけの服 三菱一号館美術館、5/14
    ガン高いであろうドレスが淡々と置いてあった。こんなのが見れる機会なんてもうないと思ったのでドレスの背中側もじっくり見てきた。
    デザイナー(ココ・シャネルなど)の手のみを写したショットがあり、女子学生であろう人たちが興奮気味に見つめていたのを覚えている。自分はただほーんと眺めているだけだったので、この展示のありがたさをちゃんと理解できていないのでは?いいのかな?という気になったが、仕方ないことだと思う。

  6. 雑貨展 21_21 DESIGN SIGHT、5/19
    個人が考えた「雑貨」という概念、その集合体が成す意味とは、の解釈。
    単純にいろんな雑貨があっておもしろいなあと思った。懐かしみやかわいさや実用的やそうでないものたち。
    雑貨、その持ち主の思い入れやアイデアに左右されるところが大きいと感じた。

  7. 広重ビビッド サントリー美術館、日付同上
    初版のものをコレクションしたから、よりビビッドなんだよということらしかった。
    当時の日本諸国の景勝地を広重の視点で描いた絵たち。広重は雪の地を描いているのがいつも目に留まる。静かな情景が心を落ち着かせるのかもしれない。

  8. ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳、わたしの国貞
    Bunkamura ザ・ミュージアム、5/21

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    人が多すぎて多すぎて、めちゃくちゃすっ飛ばして観た。
    帰りにガチャガチャした。もうそれしか思い出がない。
    あ、タイトルは、国芳画は勇猛で、国貞画は女性のよき見本みたいな感じで受け入れられていたかららしい。ほんとうに当時の婦人画報だったのだ。

  9. 弦屋光渓 現代浮世絵展 "写楽"、その先へ―  Bunkamura Gallery、日付同上
    線が細くて不安になった。わたし懐古厨なのかな。


    次回へつづく。

近況(映像について)

最近テレビで観る番組が増えた。

 

  • 真田丸
    大河ドラマを生まれて初めてちゃんと観ている。1話見逃したけど。
    コメディ要素があるので大河初心者でも入りやすい。
    草刈正雄は本当にハンサム。

  • ブラタモリ
    正月に実家帰ったときに観て、おもしろいじゃんってなって東京戻ってきてすぐ録画を始めた。
    なんで今まで観てなかったんだろうな。悔しいなぁ。
    地理すごい苦手だけど、この番組は非常にわかりやすく解説してくれる。
    マジでおもしろい。タモリは物事の読みが鋭い。ただ単に知識があるとかいう理由では説明つかないほど鋭い。
    大河とリンクする回があって相乗効果がある。
    エンディングは井上陽水の歌に乗せてロケ中に撮った写真のスライドショーが流れるんだけど、それがとてもぐっとくる。普通に楽しそうな写真ばっかりなのに、なんで静止画になっただけでちょっと切ない感情が押し寄せてくるんだろうか?

  • グレーテルのかまど(再放送)
    イケメンが文学作品に登場するお菓子を一人で(天の声付き)作る。
    瀬戸くんはお菓子作りの筋がいい。それとも初期は下手だったけど番組で上達したのかな?わかんないや。わかんないけどお菓子はかわいくておいしそうだし、瀬戸くんもかわいい。かまど(天の声)との掛け合いもいい感じで和む。

  • 怪盗探偵山猫
    1~3月の日テレ土9ドラマ。
    亀梨和也広瀬すず成宮寛貴。電車の広告がかっこよかったから試しに最初だけ観ようと思った。
    そしたら第1話が異常に心揺さぶられたのでそのまま観続けた。
    亀梨かっこいい。広瀬すずの眉上バングなのにいじめられっ子設定好き。成宮はさすがに演技うまい。「意外でしょ?」のセリフで背筋が凍った。
    前半は1話完結ものが多かった。5話ぐらいでワンパターン感を感じ始めたところで伏線が動き出し、一気に収束していったのですっきりした。
    映画観たいなあ。
    偶然見つけて直観で見ようと思って見た(何年振りかもわからないほど)久々のドラマがかなり当たりだったのでうれしい。
    亀梨かっこいい。
  • マツコの知らない世界
    前から知ってる番組で気になってたまま放置してた。バラエティ観たかったので重い腰を上げて年明けから録画し始めた。
    経済動かしてんなぁって感じ。いい意味で。
    素人が出ても安心して観れるのはマツコのお陰だよなぁやっぱり…。
    この番組で行ってみたいと思える街が増えた。

あとはたまにスーパープレゼンテーション、乃木坂工事中、ゴッドタン。

それから映画。

  • オデッセイ
    ド根性宇宙生活。
    お勉強ができると宇宙に一人置き去りにされても生きていく術を見つけることができるし、助けも呼べるし、メンタルも強くなれる。
    お勉強ができるというのはすなわちチートになれるということである。
    がんばろう。
    悲壮感なくて気楽に観れてよかった。つらいけど耐えまくってチームワークもミラクル発揮して超困難なミッションも血を吐いて泣きながら乗り越えてマジ感動の帰還!みたいなのは苦手なんだ。
    ポテト食べたい。

  • 桐島、部活やめたってよ
    huluで観た。
    観終えた後の第一声が「高校生って複雑だな!」というもので、自分は考えることをとうの昔に放棄した生き物に成り下がってしまっていたことを自覚した。
    でも自分自身のその時期を思い出してもそんなに乖離してるとこないなあって。たぶん。案外みんな思ったことはっきり言ってんなあと思ったぐらいで。
    桐島というスターを囲っているというだけのことで、自分もどこか特別な存在なんだと思いたかった人たちと、映画部のようなもうそこら辺とは全然関係のない人たちとのささいなやり取り。
    しかし山本美月があんなに取り乱すとは。桐島はすげえなあ。

 

こんなもんかな。書き出してみると、イケメンや美少女は本当に人の目を引くのだということがわかる。
「長い時間」「きちんと座って」「静かに」観るということに苦手意識があるため、テレビ全然見ない生活を送ってたんだけど、気に入った番組があれば普通に観れるってことがわかった。ただしリアルタイムでは無理。録画だと途中で止めて再開することができるし、好きな番組でも、何曜日何時何チャンネルが覚えられないから今まで諦めてた。でも録画の仕方を覚えただけで生活に彩りが!録画機能便利!録画最高!

浮世絵以外の展示

ここ2,3ヶ月は小規模のものにちょいちょい行ってたので、まとめます。

 

 

1. 四季礼讃 — 夕べの彩り、夜のしじま展

   講談社野間記念館、10/16 f:id:neovillage:20151016161444j:plain

永青文庫春画展観たあと、すぐに目白を離れるのも名残惜しいってことで、すぐ近くの記念館に行った。横山大観の絵が展示されてるってことを知らなければ迷ったのちにスルーしてたと思う。

タイトル通り夕方〜夜にかけての自然の移り変わり、人々の生活風景などの日本画。蛍や雪景色などいろんなものをモチーフにしながら、昭和時代に生きる人びとを静かに描いていた。

絵も静かなものばかりだったけど記念館自体が死ぬほど静か、人がいなかった。

 

 

2. ピカソ展  日本橋高島屋、2/23

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小さい頃小学生向けの画家作品紹介絵本読んでから、ずっとピカソ好きだった気がする。その絵本に載ってた「泣く女」がお気に入りだったんだけど、この展示にはいなかった。

絵画だけだと思ってたら、陶器やブロンズ像なども作ってたらしい。しかしどれも皆パッと見では意味がわからないのは絵画と同じ。

ピカソの絵画であらわれる謎の顔たち、多角的な視点から見ていることを表現しているんだって知らなかった。登場人物が後ろ姿でも顔を横にかいているニャロメロンの四コマーズのことを思い出した。

あとは被写体としてのピカソ。撮られることにかなり慣れている。ボーダーシャツでパイプをくゆらせてる姿や闘牛を観戦する様子など。南仏のお茶目なおじいちゃんって感じだ。かわいかった。かわいかったけど、写真よりかは絵画をもっと観たかったなあ…。ま、いいか。

 

3. 魔女の秘密展  ラフォーレミュージアム原宿、3/3

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背景は展示とは関係のないただのトートバッグです。それっぽいかなと。

中世ヨーロッパで生まれた「魔女」の成り立ちと、現代におけるその立ち位置の変遷について。

お気楽な展示かと思ってたら、割とオーストリア(だったかな?)博物館から借りてきたリアル資料が豊富にあり、またその内容も歴史的に負の部分を映すような残酷なものが多くてちょっと驚いた。

魔女狩りにおける拷問の詳細とかね。拷問道具とか尋問の様子とか。フロアも広いし、見応えはあった。

ただ途中途中で謎のファンシーなコラムがあり、そこでいちいち気が萎えた。謎のひらがな多用、謎のファンシーフォント、解説文を捕捉できているようないないような恐ろしくふわっとした内容。

会場がラフォーレ原宿なので、若い女の子中心がターゲットであることは分かるんだけど、展示全体の雰囲気とあまり調和できてなかったような。浮いていた。

だけど最後の展示物が月岡芳年の浮世絵だったので、個人的にはそこでもうオールオッケーです。

 

4. NYマダムのおしゃれスナップ展 ーAdvanced Style   西武池袋・渋谷店、3/12,3/20

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キーボードで「NYマダムのおしゃれスナップ」って打つの恥ずかしい。

60歳以上の紳士淑女たちの中でもとりわけ自分のスタイルにこだわりがある人びとのスナップ。ブログ発の展示会だって。鮮やかなドレス、大ぶりのアクセサリー、帽子、靴、それらを身に付けた自分自身の過去・現在・未来、すべて総合して「スタイル」と呼ぶ。

つーかマジで派手。しかし下品に見える人は一人もいなかったな。

「皺も柄の一部」「あなたの態度があなたの程度よ」など、年を重ねたからこそ生まれるユーモアと含蓄のある名言の数々は必見。

観覧者は池袋と渋谷どっちの展示でも、淑女の方が結構いましたね。というか若い人が意外と少なかった。西武だからかなぁ。

ジャパニーズ・マダムたちも充分イケてますよ。

 

 

そんな感じ。池袋マダム展の日に木組み博物館も行ったんだけど、先にfacebookにレポート書いちゃって再度書く余力がない。いろんなコンテンツに文章書き散らすのは自己の切り替えができて良いんだけど不安になる。

 

何はともあれ、浮世絵が恋しい。

春画展 - 永青文庫

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SHUNGA 春画展

10月半ばに観に行った。永青文庫に行くのは初めて。

 

人が多かった…。老夫婦が多いなと思った。若いカップルとか女子大生っぽい子も友達同士で来ていたりしていたんだけどパッと見少なかった。平日15時頃だったからか。春画展、18歳以上が観覧可能だけど、その日は全体の7割が60歳以上っぽかった。休日になったら割合も少しは変わるんだろうけど、平日でもすごい混みようだったから後期は行く気がしないなあ。

 

5つの章があった。気に入ったのはプロローグと第Ⅲ章。ⅠとⅡの章もすごかったんだけど、いかんせん内容が内容なので飽きが来るのが早かったかもしれない。ここらへんは人だかりがおさまらなくてじっくり観れなかったのが心残り。

 

プロローグ、行為に入る直前、男性が女性の手を引っ張ったりして誘う様子など。控えめな触れ合い。初々しい二人もいれば、急かす男性を尻目に余裕な表情の女将なんてのもあったりした。

Ⅰ、肉筆。Ⅱ、版画。普段の浮世絵展では全く観ることのないジャンルなだけに、こうやって一堂に会すると壮観であった。

もうなんでもありって感じだった。夫婦、異性同士の恋人はもちろん、ゲイ、レズビアン(備忘のため便宜上使用した、申し訳ない)、乱交、触手(蛸)、獣、その他諸々。体位も案外幅が広い。だいぶ自由で、ある種開き直りというか、あんまり堂々としているもんだから思わずまじまじと観てしまった。
しかしさっきも言ったように、描かれる大半は男女の正常位なのである程度進んでいくと飽きる。技術とか色使いとか表情とかはだけた着物に注目しながら観ると吉。ちなみに着衣のままが多いのは現在のフェチシズムと同じ理由かもしれない。

 

春画、大名かなんかが絵師に頼んで戦いの勝利祈願や火災を避けるお守りのような意味合いで描かれることもあったらしい。だから豆判(手のひらサイズの浮世絵)でも出回っていたんだろうか。第Ⅲ章で特集されるくらいには数があった。

 

当時の春画の扱いがどういうものだったのかよくわからない。「笑い絵」と呼ばれたようにみんなでくすくす笑いながら鑑賞するものとどこかで聞いたことがある。現在より性に対しておおらかそうだしひっそり隠れて見るというようなものではなかったんだろうか。身を守るお守りにもなるし、でもやっぱり政府から禁止された時期もあったみたいだし。
そこらへんが曖昧なままなんだけど、春画に描かれた人たちはみな性行為が嫌いそうな顔してなかった。それが嬉しかったというか癒されたというかなんというか。

 

あとはⅢの豆判、エピローグ。豆判は背景の模様がすごい。チェックとかそういう。あざやかでかわいらしかった。エピローグは錦絵だったかな?第Ⅱ章に近いきらびやかな世界観だった気がする。エピローグの部屋に配置されていたソファや棚がすごい渋く美しくてかっこよかった。

 

物販はこぢんまりとしていた。Tシャツやトランクス、ふせん、トートバッグなど。あれ買っても使用するんじゃなくて、たいていの家では鑑賞用になるんじゃないかね…。

 

そんな感じ。以下雑感とまとめ。
鈴木春信の絵がパステルピンクの背景の中、ほのぼのとした男女が描かれていてラブリーだった。絵巻物が3つくらいあった。葛飾北斎の海女と蛸は何度見てもすごい。

全体的に、周りの誰もとがめないような、後ろめたさを感じさせないものが多くて、ああ、みんな楽しそうだな、と思った。まあ部屋の外で女中が聞き耳を立てていたりするんだけどそれも中学生的な好奇心に近い印象だ。絵師の想像力にはどんな浮世絵を見ても脱帽する。

永青文庫は立地や内装や解説文もすべて、誠実なところだった。また行きたい。

かわいいと思うこと

だいたい3年ほど前から、かわいい人や絵やコンテンツに対して素直に「かわいいな」と思えるようになった。

 

小学4、5年生の時、モーニング娘。が絶頂期の絶頂にいて、当時の(これまたかわいい)同級生はこぞって踊りをコピーしていた。スクールカーストの底辺にいた自分はそんな同級生をボケっと見ていた。
そのまま中学校、高校を過ごし、大学生になり、周りではAKB48が勢いづいてきていた頃だったけど、それでもかわいいものと向き合うことはなかった。
でも楽曲はそれなりに知っていて、サビなら口ずさむこともできたのだった。

 

それで就活を始めて、すんなりと内定をもらえるわけもなくオロオロしていた頃、無性に昔聴いていた曲が聴きたくなり、TSUTAYAの会員になった。それでモーニング娘。のベストアルバムを借りた。

今思えばそれが始まりだったのかもしれない。

その頃はいつもより鬱々としていたからか、モーニング娘。の曲はめちゃくちゃ心に響いたのだった。
マジで元気出る!元気出たついでにMVも見てみるか。かわいい!当時はうるさい女の子が学芸会レベルのことをしてるとひどいことを思っていてごめん!一人ひとりがキラキラしていて、歌詞もメンバーに合わせて割り振られているのがわかる。凝った衣装を着て、ちょっとクセのあるダンスを踊って(だからみんなすぐ覚えられるし、真似したがるのだ)、時にはストーリー仕立てのMVもあっていじらしい演技をしていたりして…。

一通りMVを見終えた頃には、松浦亜弥AKB48のアルバムも借りていたのだった。

 

アイドルの歌を聴きまくることによっていわゆるアニメ声にも耐性がつき、就活が終わって暇になったとたんに話題のアニメを借りて観まくった。なんだこんなに面白いものをみんな見ていたのか。自分もリアルタイムで見たかったなぁ。

 

社会人になって、アイドル育成ゲーム(アイドルマスター シンデレラガールズ/ミリオンライブ!)にも手を出し、案の定ハマる。
アニメは見ていなかったものの、ラブライブ!の楽曲を先に聞いて気に入り、スクールアイドルフェスティバル(音ゲー)を始める。リリースされたCDはとにかく全部借りる。アニメ2期はちゃんとリアルタイムで見た。
その約1年半後、ずっと目を付けていてアルバムリリースを待ち望んでいた乃木坂46がようやくアルバムを出し、速攻借りて聴く。
アルバムに収録されている曲を全部覚えた頃、個々のメンバーもかわいいことが分かり、情報を集め、人に紹介して取り込んだ。出演番組、雑誌をチェックし、過去のシングルCDはほぼ全て借りた。新曲が出たらCDを買った。同じタイトル曲でも数タイプあってそれぞれカップリング曲が異なるのでそれは借りて補った。ライブのチケットを手に入れるためモバイルサイトに登録した。
そうして2015年夏、生まれて初めてアイドルのライブに行ったのだった。 

 

振り返ってみると、幼い頃アイドルにそこまで興味がなかったかと言えばそうではなく、なんとなく恥ずかしいという気分と、比較して冴えない自分のことをむなしく感じてしまう危険性があって、それを恐れていたから向き合ってこなかったのかもしれない。

ハマってしまった今でもそんな複雑な気持ちになることはある。雑誌をチェックすると普通でもかわいいメンバーがさらにかわいく着飾ってこちらを見ている。かわいいなと思うのと同時に、アイドルを追って自分はいったい何がしたいのだろうとも思う。

ライブに参加した後はかなり熱量が消耗してしばらく出演番組を見るのを避けたり曲を聞かなくなったりした。今度出るシングルは買わずに借りる。欅坂46が誕生したがそもそも楽曲ありきで好きになっているのでデビュー曲が世に出るまでは様子見だと思う。メンバーを覚えるのももっと後になるだろう。

輝いている時期は一瞬だから悪く言えば使い捨て、いつか卒業することが確定しているからそれまでだね、みたいな儚げな存在たちであることがわかって、ちょっとせつない。

とのたまっていながら、一方ではデレステ(音ゲー(正式名称は長いので省略))をインストールしてまたCDを借りている。諸星きらりがお気に入り。

かわいいものを素直にかわいいと思えるようになって、自分の活力源たりえるものの幅が広がったし、「こんな気分のときはこのアイドルのこの曲を聞きたくなる」というような考え方が生まれて、気分に名前を付けるような新しい感覚を手に入れた。

あとは単純に話せる人が増えた。昔の友人も最近になって久しぶりに会うと立派なプロデューサーになっていたりして、いろいろ勧めてくれたりする。
何を媒介にしても最終的に楽しくなれりゃいい。そんな楽観的な結論になってしまうのもかわいいものたちの効能なのだと思う。

 

 

画鬼暁斎 - 三菱一号館美術館

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三菱一号館美術館は東京駅から徒歩5分くらいのところにある。

新宿駅でポスターを見かけて、あらかっこいいキャッチコピーだわと思って見つけた日の翌日に行きました。

 

河鍋暁斎と三菱一号館を設計したジョサイア・コンドルの交流をそれぞれの作品から読み取ることを目的とした展示。
コンドル、鹿鳴館とか明治日本の重要建造物を建築した偉い人なんだけど、一方で日本文化を愛するいい人だった。日本舞踊を自分で覚えて披露するくらいだから当時結構イケてる外国人だったのだと思う。
日本画も同じように好きになり、河鍋に弟子入り(29歳)。暁斎から一字をもらう+英国人だから暁英と名付けられる。二人は師弟関係となり一緒に旅行に行くほど気心の知れた友人ともなり、コンドルは河鍋のパトロンとしても役割を果たして、互いに大切な人となったのでした。

 

河鍋のすごいところ

・作品によって筆致を正確に使い分ける

木版画、錦絵、墨画で作風が全く異なっている印象を受けた。あとは動物を描くのと人(特に観音像)を描くのでも、同一人物が描いたものとは思えない仕上がりになっている。
「閻魔と地獄太夫」とか「横たわる美人に猫図」を見ると分かりやすいと思う。「閻魔と地獄太夫」を観た時本当に驚いて、この人多重人格の可能性あると思ったくらいだった。

 

・表情豊か

動物に表情がある!猫ちゃんかわいいぞ!f:id:neovillage:20150813153758j:plain

んっ
あとは蟹の綱渡りとか、猪に乗る蛙とか。楽しそう。
国芳に師事していた時期もあったから、その影響もあるのかなあ。

 

作品をいろいろ見ていくと、河鍋は狩野派という由緒正しき日本画の技術がベースにあって、そこから個人の描きたいものを描きたいように描いている感じがした。
展示説明に「作品が多い上に作風もめちゃ多いので複雑な印象があり、評価され難い人だった」とあって、なるほどなってなった。何から見たらいいのか分からないもんな。

 

個人的には「毘沙門天之図」とか「不動明王開化」とか、神とか観音を描いたのが好きだった。神がいかめしく立っていてその後ろには炎が燃え盛っている!ぎゃー!かっこいい!

絵の端々にはほのかに西洋画っぽいニュアンスが感じ取れるのもあり、観ていて飽きなかった。

 

それから春画があって驚いた。一般の展示の中に春画コーナーを作るとこってあんまないと思う。黒く薄い布で仕切られ、部屋の一辺分という小さいコーナーだったけど面白かった。18歳以下の人は見れません。
河鍋、神観音でない一般人を描くときは、滑稽な部分を強く描き出している気がする。人間の複雑な感情をテクニカルに描き切っている。

 

絵日記の展示もあった。コンドルとの旅行の様子を書いていたり、コンドルの判作って押してたりして仲良しか。微笑ましい。 スケッチには観音の顔や景色など。 コンドルも絵を残していて、河鍋の絵を模倣したであろうものが複数あり、ああそれは真面目に稽古していたんだなあと。趣味道楽と呼ぶにはもったいないほどの出来のものが多かった。 個人研究の本も数冊出していた、表紙が美しい。実際のスケッチも多数収録していたっぽい。

 

そういえばキャッチコピーに惹かれて観に行ったわけだけど、特に河鍋も当時の時代も狂っていたとは思えなかったかな。技巧が凄いし幼少から写生ばっかりしていたというから、確かに”画鬼”ではあると思ったけど。

 

という感じ。
展示内容は前半は興味なかった(建築物の設計図、デッサン等)のでアレだったけど後半楽しかった、コンドルの暁英としての活動を観れたのは貴重。
美術館の造り上、章のまとまりが一部屋分と小さく(そして部屋自体が小さい)、また順路が複雑なため戸惑うことが多かった。春画は部屋の真ん中に仕切りがあり、そこに並ぶ必要があって列に少し混乱が生まれる。あと多少寒い(ストール貸してくれる)。全て観終わったところにアンケートコーナーがあったけど、予め「アンケートに多い要望等に対する回答」の看板が立っており、上記の感想は全て回答済みかつ改善不可ですと言われて思わず笑う。
そりゃそうだよなあ…でもなあ…と思いつつ出ました。

 

で、チケットホルダー買った。

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なんだと!また買ったのか!またチケットホルダーを買ったのか!こういう企画展にはグッズショップで必ず売っているチケットホルダーを!毎回買っていてもう自宅には3つくらいあるのに!しかも今回の展示は後期しか行っていなくてチケットホルダーに印刷されている絵は前期のみの展示だったから本物観れてないし!でもかっこいい!「地獄太夫 がいこつの遊戯ヲゆめに見る図」というタイトルが素敵!
だから買った。

 

https://instagram.com/p/6PFlkfm9FXp4eoeZGhu4iobVLDJ55R4HAziLo0/

美術館行ったあとにKITTEのフードコートで肉まん食べた

 

雑記

近況です。

胃が痛い

3月の初めに祝い事で実家に帰り、着物を着てしばらく過ごしてたら
その日の夜から胃が痛くなりました。

着物さ、すげ~当て布多かったんだ・・・脱いだら次から次へとボロボロ出てきて
一生着替え終わらないと思った

今も食後に胃が痛くなるので量を控えめにしています。
ムチャ食いしたのが明らかに主たる原因なんだけど、自分はいつも親戚の集まりに行くと必ずダメージを受けるような体質になっているのでその影響もあるのだと思う。
もう25歳になるってのにかわいそう

Twitterをまたやめた

いったい何回挫折するつもりなんだ!

 

美術館には相変わらず行っている

美術館には相変わらず行っています。

 

引っ越しをした

去年の夏に引っ越しをしました。

理由は今まで住んでいたところがガード下にあって暗い・隣のアパートに住む母親の子どもを叱る声がそこら一帯に響き渡るくらいでかい・電子レンジとテレビとエアコンを同時に使うとブレーカーが落ちる・・・など、総合的に見て気が滅入り部屋だったので、結局契約期間の2年を待たず逃げだすように出ていきました。

まったく離れたところに移り住んで半年くらい経ちますが、今のところ心穏やか部屋です。本当によかった。

 

 

以上です。