今日これでした、北斎の技法を参考にして西洋画の拡がりを目指した画家たちの足跡。描き方に縛りのない浮世絵を観た西洋画家が「あっこんなんでいいんだ」と思いながら、そのエッセンスをガンガン取り入れていくさまが見れて面白かった。 pic.twitter.com/dWwLTaFtbi
— 紋 (@neovillla) 2017年11月7日
国立西洋美術館、ふだん浮世絵しか観ない人間なのであんまり入ったことなかった。
浮世絵が西洋に渡ったのは、美術品を輸出するときに緩衝材や包み紙として使用されてたからなんだけど、それが西洋画家たちの目に留まって西洋画に新しい風を吹かせるまでに影響を与えたのですごいね、みたいな話。
中でも葛飾北斎の画がとりわけ作品も多く、かつそのクオリティもすばらしかったので、収集されまくったらしい。
展示、基本的に北斎の画+それを基に描かれた西洋画、の並びで見比べやすかった。
おもしろいなと思ったのは、元の画そっくりに描いても画材が違うので"洋物"とすぐわかるところ。キャンバスにインクとか油彩で描くと、おーそうなるんだな、という感じ。なんというかバージョン違いみたいな?まんまだね。
日本的なモチーフ(北斎漫画にある、動物や草花や着物を着ている人間など)をそのまま食器や花瓶の装飾に用いてるものもあって、そこらへんの彩色とか彫刻とか、立体的にアレンジする技術はさすがだった。
絵画では、たとえば布袋様が座ってリラックスしてる様子を少女に、相撲取りをバレリーナになど、対象を置き換えることで、浮世絵の技術を西洋画に違和感なく取り込んでいく工夫が見れた。
いちばんいいなーと思ったのは風景画。
それまでの西洋画は構図がガチガチにしばられていて、奥行きを出すことを念頭に置いてるから、対象物が手前で、その奥に山が連なってる、などどうしても構図はそのままで、ものの配置だけを変えるだけでしかバリエーションを出せなかったらしいんだけど
みどころ | 北斎とジャポニスム
これのピサロを見てほしい。
えっ木をど真ん中に置いてもいいんだって感じじゃないですか?当時かなり衝撃があっただろうと思うんだけどどうなんでしょう。
「視界にあるものを、見たまま描く」というのは結構むずかしいことで、たとえば自分が花の写真を撮るとしたら、ぜったい向きを調整したりいい感じの光のとこまで持っていったりすると思う。
この木も絵にするんだったら省略してもいいところを、そうしないおおらかさ、みたいな浮世絵マインドが受け入れられたということなんだろう。
関連して、こういう手前に木とか橋を持ってくる手法は歌川広重もやっている。
東都名所 両国之宵月
上記の北斎と同じ時期の画。
まあ内容の話はさておき、音声ガイドを初めて使用しました、なぜなら松重豊だったから 片耳イヤホン型なので本当にささやかれているみたいで耳がよろこびまくり、鳥肌をたてながら鑑賞することになった(最高) 興奮していたので話の内容はそんなに覚えてない pic.twitter.com/2e38hj7LUq
— 紋 (@neovillla) 2017年11月7日
いや最高よ。ほんとありがとう。音声ガイド買い取りたいぐらいだったわよ。
音声ガイドは解説にない小噺とか豆知識もあってよかったんだけど、さっさか観るタイプの人間にはちょっともどかしいところもあり…。つかそれ以前に耳が性感帯なので自分は付けたいと思ってももう無理かも。何言ってんの?
あとグッズ買ったから見て 北斎が描いたころころの子犬 pic.twitter.com/e4A0htoQeJ
— 紋 (@neovillla) 2017年11月7日
マグネットとチケットホルダーです。チケットホルダー買いすぎじゃない?もう4枚ぐらいあるよ大丈夫?チケットホルダーってどうやって使うの?
秋晴れだね~