最近読んだ聴いたもの(備忘)

備忘と書いたけれどももう既に忘れてるものが多い。
あと写真がないので読みづらい。

 

読んだもの
最近っつっても8〜9月の期間の話。本は一気に読める短い期間と、その後まったく読まない長い期間が交互に来る。

神の子どもたちはみな踊る新潮文庫) 村上春樹
東京奇譚集を読んだ後、「いつも短編しか読まないけど長編小説にもチャレンジしてみよう」と思って書店に行ったものの、勇気が出なくて代わりに買った短編集。
でも題材がずっしりめなので読みごたえがゴリゴリあって良かった。
Twitterでもしょっちゅう書いてるけれども、私は読書感想文が大の苦手です。

風の歌を聴け講談社文庫) 村上春樹
長編を読みたいけど絶対挫折しそう、既に持ってる本で短めの小説を読んで体を慣らそう、ということで数年ぶりに再読。
景色が浮かびやすい話だと思った。本読んでる時に浮かぶ景色って、その後日常で思い出して「そんなとこ行った覚えあったっけ?」「そんな会話誰としたんだっけ?」ってなることない?
自分はこの本でたびたびそうなる。なんなら今回再読して「あの記憶捏造だったんか」ってなった。捏造ってわけでもないんだろうけど。思い込みが強いんかね。

グレート・ギャツビー中央公論新社) スコット・フィッツジェラルド村上春樹
長編読むぞ!!と思ったのって、これが読みたかったからなのだった。
3年前に立ち読みして、「面白そうだけど読み切る自信ないな」と思ってそのままにしておいた本。
実際どうだったかっていうと、面白すぎて実質3日くらいで読み終わってしまった。
おもしろポイント、ぜんぶ訳者あとがきに書かれてるけど、1920年代の話を現代でも通じるように読めるのがすごい。ストーリーを訳しながらニュアンスを微調整するのは至難の業と思う。あと原作者自身が波乱万丈の人生だったようで、それも興味深い。

首里の馬(新潮社) 高山羽根子
第163回芥川賞受賞作。芥川賞作って初めて読んだ。
舞台が沖縄だしクイズと博物館が絡んでるし面白そうだな、と軽い気持ちで購入。文庫化まで待とうかとも思ったけど、その時には読む気失せてるだろうなと…。
主人公が自分のペースを守りながら、知らず知らずのうちにたくましくなっていく様子がはたから見てて面白い。元々しっかりしている人で、思慮深いがゆえに口下手なところがあって、本人もそれを自覚していて、みたいな。俺じゃん?
ちょいちょい主人公の芯の強さがあらわれる場面があるんだけど、なるほどこうして人は「自分」をつくっていくのか、と思った。
主人公とほかの登場人物とのそれぞれの人生が、因果関係なくたまたま交わったところに「今」がある、ということが淡々と描かれていた。そしてそれは物語を求める私たちにとって、少し酷なようにも思えた。

ところで本を買うときは、「最初の一文が良い」または「立ち読みで1ページめくったら買う」と決めているんだけど、他の人ってどうなんかな。

・異邦人(新潮文庫カミュ、窪田啓作訳
あっさり始まってあっさり終わる。何よりも主人公が不気味なほどあっさりしている。短い小説で、主人公のことが分かりきれずに読み終わってしまった。
かなり特殊なタイプの主人公。「世の摂理に逆らわずに生きる」という感じなんだけど、諦念というほど美しいものでもなく、泰然自若というほど堂々としているわけでもなく。
仕方ないだろが(逆ギレ)みたいな態度が、まあまあ分からんでもないのだけど、何かに足掻いたり現実に起きた結果を覆そうとしたりする描写が一切なかったので、どんな幼少期だったんだろ〜って思った。
一人称の語りで感情移入しづらい小説は珍しい。


聴いたもの

・NOT SHY / ITZY
ITZYってもう3年くらい活動してるグループかと思ってた。
昨年デビューだって、びっくりしちゃったね。
表題曲の歌詞が自分勝手だけど優しいのバランスが良いってなりました。なんか、いい人たちなんだな〜みたいな。
アルバム最後のBe In Loveが良すぎて、あとMVが意味わからんめちゃくちゃかわいくて、泣くかと思いました。
韓国のアイドル事情かなり厳しそうだけど、健やかに過ごしてほしい…。

・THE ALBUM / BLACKPINK
Love To Hate Meの歌詞がめちゃくちゃ辛辣で好き。今までリリースした曲の中でもでトップレベルなんじゃないかな。プロデューサーどんな思考してるんだ。
Lovesick Girlsはかわいい曲かと思ったら全然そうじゃなかった。ロゼが泣き狂うのと最初から最後まで一人きりでいるジスがよいMV。ジスたまに安室奈美恵に見えるときある。
K-POP聴くようになったのはこのグループがきっかけなので、猛スピードで天下とってて嬉しいです(と言ってもK-POPグループ3組しか知らない)。
カーディBが普通に普通の良い歌詞つけててそれがいちばん面白かった。

SphinX / THE9
C-POPっていうジャンルらしい。
中国のプロデュース番組から生まれたグループ。YouTubeで公開されてる番組をかいつまんで見てたら、日本や韓国のオーディション番組とは違って、騒がしくてフレンドリーな雰囲気が新鮮だった。あと個性がバラバラ過ぎて面白いな〜って思って、Apple Musicに曲あったから聴き始めた。

・LOVE YOUR LOVE / LOVE PSYCHEDELICO
2017年のアルバムを聴き逃していたので今更聴いている。
1曲目好きすぎてその印象が強いんだけど、Rain ParadeとかPlace Of Loveとか名曲もたくさんある。
こないだ音楽番組に出演したとき話題になってたみたいだけど、この人たちの変わらなさ、ほんとに素晴らしいと思う。

 

これぐらいかな。
不思議なのは、自分が考えごとや悩んでいることの答えが、たまたま読んだ本や聴いた音楽の中にあることで、まあ脳内で無意識に繋げて解釈しているんだと思うけど、こういうのってなんて言うのかな。
とにかく本や音楽で気分が救われることが多くて大変助かっている。