今年行った展示(前半・休職中)

1. ハリー・ポッターと魔法の歴史展 - 東京ステーションギャラリー、1/14



2. 伊萬里焼の変遷と銘 - 栗田美術館、1/28
ここ以降は休職に観たもの。

3. 古伊万里幻獣大全展 - 戸栗美術館、2/2
2と3はここで書いた。

4. 文様のちから 技法に託す - 根津美術館、2/4
この時期伊万里焼にハマりすぎて、関連しそうな展示はなるべく観に行ってた。

5. エプロンおばさん - 長谷川町子美術館、2/25

長谷川町子サザエさん然りエプロンおばさん然り、ブラックジョークや時事ネタの扱いがうまくて、漫画の線やストーリーの起承転結がかなりさっぱりしている印象を受けた。
ただ彼女が今で言う自律神経失調症のような症状に陥っていたという解説や本人のインタビューなどがあって、それを知らずに行ったので、だいぶびっくりした。
あと長谷川町子が個人で収集していた日本画がどれもよかった。

6. ジャポニスム 世界を魅了する浮世絵 - 千葉市美術館、3/2

7. 赤ー色が語る浮世絵の歴史 - 太田記念美術館、3/10

8. 丸山コレクション 西アジア遊牧民の染織 塩袋と伝統のギャッベ展 - たばこと塩の博物館、3/13
これ面白かった。ギャッベとかキリム等の絨毯がダーッて掛けて並べてある。いろんなモチーフがあってそれをリズミカルに織っていく。小さい女の子が織ったもので、ちょっと歪んで不恰好になってたりとか、あるいはモチーフが不明で真相は作った本人にしかわからないとか、そういうのがあって、伝統がベースにありつつも個人の生活から生まれたものだというのがよく伝わった。なんか勇気づけられたのを覚えている。

9. エリック・カールアメリカの絵本画家たち/幼い日に見た夢 いわさきちひろ展 - ちひろ美術館・東京、3/15

エリック・カールのほうを目的にして行った(この展示ももちろんよかった)のだがいわさきちひろ展のほうがちょっとつらくて心に残った。
長谷川町子と同世代で、2人とも第二次世界大戦を経験していて、観に行った時期がウクライナとロシアの戦争が本格化していたときだったからな。長谷川町子いわさきちひろはこんなにつらい思いをしていたのか…それなのに現代はまたろくでもない時代になろうとしている…みたいなことを考えていた。
今思い返せば、この頃めちゃくちゃ病んでいて、休職しているからには何かしなきゃと焦っていて、だから美術館行く頻度が異常だった。

10. 北斎 春らんまん - すみだ北斎美術館、3/16

11. 伝教大師1200年大遠忌記念 最澄天台宗のすべて - 九州国立博物館、3/17

福岡に行って道中で出会った中国人女性と一緒に行った。自分の予定にはなかったけどまあいっかと思って。ただ広すぎて途中で頭痛くなった。
常設展もちゃんと観ました。これも広すぎて(旧石器時代から現代まで網羅している)、一生ここから出れないのでは?と思った。彼女は元気だろうか。

12. 東光院のみほとけ - 福岡市美術館、3/18
古美術のコレクション展。福岡市美術館は展示室が複数あり、それぞれジャンルが振り分けられている。以下4つはすべて福岡市美術館

13. シンガポール・スタイル 1850-1950 - 福岡市美術館、3/18

これはめちゃくちゃよかった。こぢんまりとした展示室で、ゆとりがあるのに作品数の多い服飾展示だった。解説もよかった。布の美しさにただ見とれた。

14. 田部光子展「希望を捨てるわけにはいかない」 - 福岡市美術館、3/18
目当ての展示ではなく最初スルーしようかなと思ったのだが、個人的な事情から、観ておかないと後悔するかもしれないと思って観た。このタイトルじゃなかったら観なかったかもしれない。
1960年代にフェミニズムを表現する、地方で生きる女性芸術家の葛藤があった。私はあんまり女性性を強く出した作品をみるのが得意ではなくて、出産・授乳の苦痛とか、性行為で女性は全裸なのに男性は着衣の絵とか、男女の不均衡さを表現した作品をみるとやっぱりウッとなってしまったのだが、それでも観といてよかった。
本タイトルに収斂される人生なのかなと思う。

15. コレクションハイライト - 福岡市美術館、3/18
美術館が所蔵している近現代美術作品の展示。作家のジェンダーバランスを見直して配置するなど、館の試行錯誤が伝わる。

16. ヒンドゥーの神々の物語 - 福岡アジア美術館、3/18

展示数がめちゃくちゃ多いのに入場料200円という破格の設定であり驚きっぱなしであった。通いたい。東京にも福岡アジア美術館がほしい。
神々の関係性とか神を模したグッズとか、まあ自由度の高いこと。元気出た。見るエナジードリンク

17. 上村松園・松篁—美人画花鳥画の世界— - 山種美術館、3/31
上村松園って女性だったんだな。知らなかった。
美人画のひとだからやはりこだわりがあって、「楚々とした女性」という理想像がはっきりわかるような感じだった。西の上村松園、東の鏑木清方という対比が面白かった。私は鏑木のほうが好みだったかな。


休職中に観たのは以上。
こうして振り返るとやっぱり焦ってたなと思う。キャパオーバーになっていたのにそれを無視していたというか。実際3月中旬に連続で見過ぎてそのあとちょっと虚脱気味になった。
余韻というより引きずってしまったことも少なくなかった。それでも行って無駄な展示などなかった。後半は次回。