浮世絵猫百景 - 太田記念美術館

太田記念美術館に行ってきました。

浮世絵猫百景 - 国芳一門ネコづくし -

太田記念美術館は浮世絵専門の所蔵で有名なとこで、面白そうな企画展示もよくやっててずっと気になっていました。やっと行けてうれしい。


今回の展示はとにかく
普通の日常の一コマとして着物の袖でじゃれる猫とか、鏡に映った自分を見てビビる猫とかいた。
それから猫を擬人化して飲み会させたり、鞠つきさせたり、歌舞伎させたり。
あとは化け猫もいました。江戸時代の幽霊やお化けはすごい。おどろおどろしいという言葉はこういう絵を表現するためにあるのだと思った。
「日本駄右エ門猫之古事」(歌川国芳)の化け猫が凄まじい迫力でした。この絵のためにあともう一回観に行きたいと思います。


2月に歌川国芳展を観に行って、マジ猫好きなんだなこの人って思ってましたが、今回のこの展示で改めてそう感じました。
でも、猫好きなの国芳だけじゃないんだなってことも今回分かって楽しかったです。子ども向けの着せ替え紙人形とか、庶民手作りの土人形とか、猫モチーフのものが多かったらしい。


考えてみたら当たり前なのかもしれないけど、当時から猫がペットとして親しまれているのってすごい。鳴き声を「にゃん」と表記したり、「たま」という名前を付ける文化も既にあったっぽい。(江戸時代より前からあったのかどうかはわからない)
そういえば描かれている場面も(化け猫とかは置いといて)、女性とじゃれてるとこだったり寝転がってるところだったり、今みても可愛いと感じるのが多かったので、そこらへんの感覚ってあんまり変容しないんだなと思いました。



あと、雑感としては
明治維新後の絵があって(洋装だった)驚いた
・着物の柄と色が細かい
歌川国芳の絵柄が他浮世絵師と見分けられるようになった
・ユーモアありすぎワロタ
・露骨な風刺画は無かった
・漫画のような書き方、フキダシもあった
・猫の毛並みが細かく、短い。日本猫しかいないからかも
・猫を無理やり可愛く見せるような描き方は無かった
月岡芳年国芳の弟子)の絵が良かった


という感じです。
楽しかった!ラフォーレ原宿の隣にあるということを忘れるぐらい落ち着いた良い雰囲気でした。
今回みたいな特別展示だけじゃなくて常設展示も観に行こう。